今やがんと言えば、「3人に1人が、がんが死因で亡くなる」、「2人に1人が、がんに罹る」と言われています。
まさに国民病のような様相を呈しています。
がん治療の技術は日進月歩で進んでおり目を見張るものがあります。
かつては困難だった手術が可能になったり、抗がん剤の強烈な副作用を抑えられたり、以前では考えられない程進化しています。
三大療法(手術・化学療法・放射線治療)に属さない新たな治療法も開発され、それで救われた人も少なくないでしょう。
それにも関わらず、2022年のがん死亡者数は385,797人(※1)で40万人に届くいきおいです。(※1 データソース:人口動態統計〔厚生労働省大臣官房統計情報部〕、出典:国立がん研究センターがん情報サービス「がん統計」〔厚生労働省人口動態統計〕)
がんで亡くなる人は周りを見れば散見できますし、がんで死ぬのはよくある当たり前のことように思えます。
しかし、昔はがん死は多くありませんでした。
「がん情報サービス」のデータによれば、1958年のがん死亡者数は87,895人でした。
その間の人口増(※2)を考慮しても、がん死亡者数はざっと30万人増ですから、まさに爆発的に増加していることがわかります。
(※2 人口:1958年92,010,000人、2022年122,030,523人 【出典】統計で見る日本)
さらに言えば、戦前のがん死の割合は40人に1人と言われています。
ざっと1クラスに1人いるかいないかの割合です。
それが3人に1人の割合にまで増えているのですから、一体何が起こっているのか、ただならぬ事態になっていることがわかるというものです。
下記の厚生労働省の人口動態統計によるグラフを見ても、がん死が右肩上がりに急上昇しているのが一目瞭然です。
その間、政府は手をこまねいていたわけではなく、矢継ぎ早に対策を講じてきました。
1981年にがん死が死亡原因のトップとなってから、
1984年 対がん10カ年総合戦略
1994年 がん克服新10カ年戦略
2004年 第3次対がん10カ年総合戦略
2005年 がん対策推進本部 設置
2006年 がん対策基本法 成立
など危機を乗り越えるため様々な政策を実行してきました。
しかし、結果から見れば、何も功を奏していないと言っても過言ではないでしょう。
ところが海外の状況を見れば、がん死亡者数は減少傾向にある国が多いのです。
その中で日本は増加の一途を辿っています。
なぜなのでしょうか?
「部位別に見たがん死亡率の年次推移」(厚生労働省 人口動態統計)を見ると、男性では肺がんの死亡率が急勾配で増加しているのが見てとれます。
肺がんはタバコの吸いすぎが原因ではなかったですか?
タバコを吸っている人は、昔は周りに普通にいましたが、現代ではあまりいません。
それなのに肺がんがこれ程増えているのはおかしくないでしょうか?
同じく同グラフの女性を見てみましょう。
今や乳がんも全然珍しい病気ではありませんが、1950年はほとんどなかった病気だったのです。
昔はほとんどなかった病気がこれ程よくある病気になっているのには驚きませんか!?
増えているのはがん死だけではありません。
人口動態統計のグラフからも心疾患も急増しているのも見て取れます。
「本当は危ない国産食品」(奥野修司)によれば、自己免疫疾患、難病も急増しているのです。
代表的な自己免疫疾患(潰瘍性大腸炎、全身性エリテマトーデス、強皮症、皮膚筋炎及び多発性筋炎、突発性血小板減少性紫斑症、筋無力症、ベーチェット病、多発性硬化症、悪性関節リウマチ)は、50年前はほとんどなかった病気でした。
1975年に約1万5千人だったものが、2014年は約38万人まで膨れ上がっています。
訳のわからん病気が世の中に増えだして、たくさんの人々が苦しんでいるのが今の世の中です。
戦前に岡本天明に降ろされた神典「日月神示」の第12巻第3帖には
「訳のわからん病ひどくなってくる」
という記述がありますが、まさにそのような世界になってしまったのです。
こうした病気が急増した原因は明確にはわかりません。
これはあくまで私の推測ですが、大きな2つの要因があると考えられます。
一つには、食の汚染、食品添加物や農薬などの原因です。
もう一つは、予防接種、ワクチンです。
私たちは赤ちゃんの頃からたくさんのワクチンを接種して成長してきました。
近年では新型コロナワクチンの是非が話題に上っていますが、それだけではなくもっと昔から接種しているワクチンです。
これらの毒素が身体に入り、長い年月をかけて身体を蝕んでいるのです。
次稿では、いかに日本人の食が汚染されているか、日本人はいかに身体に良くないものを食べているのか詳述していきます。
それを知ったら「スーパーで普通に売っているものは食べられないじゃないか」という声が上がるでしょう。
その通りなのです。
少しくらい食べても目立った害はありませんが、長期に採り続けると甚大な健康被害が生じます。
それが今回提示したグラフです。
そのため、日本人の食卓がいかに良くないもので埋め尽くされているかを勉強して知ってほしいという思いで今回記事にしました。
それを知った上で、何を選択して食べるか決めたらよいでしょう。
私自身は少しでも健康を維持できるよう口にする物は相当気を付けています。
病気になってから、健康な身体に戻すには大変な時間とお金と労力がかかります。
やりたいことも制限され、その間のストレスも多大なものがあります。
それならば、病気にできるだけならないように日頃から気を付けた方が余程賢明です。
昔はほとんどなかった病気が、今や常態化している。
それはとても不自然なことです。
とんでもないことが人知れず進んでいるのです。
その実態を知り、原因と対策を一緒に考えていきましょう。
今や人と同じであることが、安心安全ではないのです。
【出典、参考文献】
「本当は危ない国産食品」(奥野修司/新潮社)
Renaissance vol.13 食がもたらす病(ダイレクト出版)