自分の中の治る力を信じる

薬を飲むべきか、飲まないべきか

世の中には病気になると、薬を飲んで治そうとする人と、薬を飲まずにナチュラルな方法で治そうとする人がいます。

あなたはどちらでしょうか?

私は20歳代は薬をいつも常用していました。
かばんには様々な薬が詰まった緑色のケースがあり、どこか悪いと我慢せずにすぐに薬を飲んでいました。
その頃は、薬を飲んで症状がなくなると、それで治ったと考えていました。

そんな私でしたが、今は薬はめったに飲みません。
私の仕事の仲間のAさんは、生まれてから薬は10回も飲んでいないと言っています。
半世紀近く生きてきてそれですから、スゴイものだと思います。
それは親の方針もあったのでしょう。
私は、どちらかと言えば薬漬けで成長してきました。

現在でも辛いと感じる症状が出ることはあります。
2019年から3年間ひどく体調を崩しました。
その時でも薬を飲みませんでした。
普通、病院に行けば抗生剤やステロイド剤を処方されますので、ほとんどすべての人は薬を飲むことでしょう。
症状がひどい時は余程薬を飲もうかと思ったことが何度もありましたが、それでも思いとどまりました。
その時は身体があまりに辛く、気持ちまで落ち込んだものです。

私はこのように薬を極力飲まないようにしています。
いろいろと自分なりに勉強し、薬を飲み症状を感じなくすことがすなわち治ったことにはならないことを知ったからです。

症状は身体を本来の状態に戻すための身体の自衛の反応です。
熱が出る、咳が出る、鼻水が出る、下痢をするなどの様々な症状は、身体の毒素(主に細菌・ウイルス、老廃物)を排除するための反応なのです。
それを感じないように薬で抑え込んでよいのでしょうか?

薬は症状を抑えてしまう働きがあります。
そうした場合、体内の毒素(主に細菌・ウイルス、老廃物)はどこに行ってしまうのでしょう。
薬の力で消えてしまうのでしょうか?
そうではないと思います。
おそらくは身体のどこかに潜んで、また出る機会を伺っているのでしょう。
それがいつまた出てくるのか?
それはすぐに出てくるかもしれませんし、数年先に忘れた頃に出てくるのかもしれません。
まったく予想もできない症状として出てくるかもしれません。
それでも、ある時期に病気が発症したからと言って、過去にさかのぼって因果関係を見つける人は皆無でしょう。

私が薬を使いたくない理由のもう一つに、薬は免疫力を低下させるものがあるからです。
私は腸内の100兆個もの腸内細菌叢を良い状態にすることが、身体の免疫力を高めることであると信じているため、日頃から腸内細菌の善玉菌が元気になるような食事に気を付けています。

たとえば、抗生剤を飲めば、悪い細菌も死滅しますが、身体を作ってくれた善玉菌も同時に死滅します。
あたかも腸内に核爆弾を落とし、すべてを破壊し尽くすようなものです。
そのようなことを繰り返していたら、その時の悩みの症状は消えるかもしれませんが、力を失った免疫力は次なる病原菌に対抗できず、身体が病魔に冒されてしまうのは火を見るより明らかです。

どうしても、どうしても、どうしても辛くて苦しい、我慢できない・・・という時に薬を使おうと私は考えています。
安易に薬を使うと、結果的に身体が弱くなります。

コロナが流行って日本人の8割が打ったコロナワクチンもしかり。
5回も6回も打っているという人がいますが、その人の免疫は一体どうなっているのでしょうか?
抗体依存性感染増強(ADE)といって、ウイルスの感染やワクチンの接種によって体内にできた抗体が、ウイルスの感染や症状をむしろ促進してしまうという現象があります。
これはコロナワクチンを打った人ほど、コロナが重症化してしまうというものです。
厚生労働省はホームページでそれは起きても稀であると言っていますが、私の周りを見る限りワクチン接種者ほどコロナに罹り、しかも症状が重くなっているように見受けられます。

コロナのワクチンだけではなく、私たちが幼年期から打ってきているたくさんの予防接種は長期的に免疫力を低下させるものです。
良かれと思ってやったことが、そうではなく悪い結果を導くのは悲しいことですが、それは何でもお上の言うことを唯々諾々と受け入れてしまった無知、勉強不足として受け止めなければなりません。

良くなる前に悪くなる現象

西洋医学は症状そのものを悪として捉えます。
東洋医学や全人的な見方をする代替医療は、症状は毒素の排泄反応で、良くなるために経過しなければならないものとして善として捉えます。

野口晴哉
野口晴哉

伝説的な整体師の野口晴哉氏は、それを症状を「経過する」という表現を用いました。
「経過する」とは、抜群に言い得て妙だと思います。
症状を経過して、それが抜けたときに、身体は本来の力やしなやかさを取り戻し、病前よりも強くたくましい身体になると見ていたのです。
わかりやすく風邪を例に挙げれば、薬を用いず症状が抜けるまで苦しみ抜けば、身体から悪いものが排泄されて、身体は強くなることが観察されます。

気功治療家の立場から言うと、気の出方も病前とまったく違い、明らかに進化したと感じられます。
それくらい人間は病気を経過すると強く進化するのです。

まさに神のギフトだと思います。

その反面、風邪薬で咳や鼻水を抑え込めば、排泄しなければならない毒素(主に細菌・ウイルス、老廃物)は抜けないため、いつまでも風邪が抜けきらず長期化します。
また、咳は治ったけど、別の症状が残ってそれが慢性化するというようなことも起きます。

整体や気功治療では、往々にして好転反応が起きます。
それは施術の後に、却って悪くなったかのような症状の増悪が見られるというものです。
好転反応は、奥に沈殿し溜まっていた毒がかき回されて浮上し抜けていくような現象です。
だから、一時非常に苦しいことになるのです。
そこだけ切り取ってみれば、施術のせいで悪化したように思われますが、毒素や老廃物が抜け好転反応を経過した時に初めて身体が力を取り戻し、元気で強い身体になります。

症状であれ、好転反応であれ、その最中は辛いものです。
思わず薬を使いたくなることもあるでしょう。
その辛い時期を我慢して乗り越えられるか、それでその後の身体が決まってきます。

辛い症状の最中、じっと耐え忍ぶか、薬を飲んで楽になる方を選ぶか。
それは、その人の信念によるところでしょう。
「今は辛いけれど、これを抜ければ楽になるのだ」と固く信じる力が必要です。
自分の体内にそれを乗り越える治癒力があると信じられるかどうか、それが要になるでしょう。

私はお客様に薬を使ってはいけないと指導することはありません。
薬を使わないで悪化したと言われても責任をとれないためです。
この記事を読まれた方は、ご自身の賢明な判断でご活用ください。
直接施術をした方以外の、個別のご相談は承ることができません。

自分の生命力を信じること、それはすなわち自分自身を信じるたくましい精神です。
病気の時は本当に辛く、一体この暗いトンネルがいつまで続くのだろうかと先行き真っ暗になる心境に陥ります。
その中で、希望を抱き、自分を信じるという姿勢は尊いものです。
だれもがそうできる訳ではないでしょう。
それでも私はそのように病気と向き合って、生命を感じ、生命の流れと一体になりながら生き抜きたいと思います。

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