進行した病気の方、特にがんの方は気が衰え弱々しくなっています。
病気自体の進行による影響もさることながら、これまで様々な治療法をして効果が出ず今に至る、その無力感やストレスも相当大きいのではないかと推測できます。
この様なお客様の気功治療をすると、「かなり気(エネルギー)が弱っているなぁ」と感じることが少なくありません。
気(エネルギー)は生命力です。
人は生命力旺盛に生まれ、加齢と共に段々と衰えて、やがて最後は死を迎えます。
気功治療では邪気を抜くだけではなく、気(エネルギー)を入れていきますので、術後には気力が向上し、明らかに術前より元気に見えることがほとんどです。
そのため、ガン患者の方には、
「まずは最初に集中的に施術を続けて受けていただき、気力の回復を図ってください」
と、お話します。
だいたい病院で抗がん剤をはじめとする投薬治療となると、やればやるほど気力が衰え弱っていきます。
抗がん剤は劇薬で身体へのダメージが大きいですから、それも当然と言えるでしょう。
気力(=生命力)が乏しく、元気がない状態で、病気を治す力が出るでしょうか?
私はそうなってしまうと、病気を治す力は残されていないと思います。
ですので、まずは気力の回復から始めるのです。
今日は、がんのお客様からこの様なご質問をいただきました。
「気力が段々と少なくなって、ゼロになってしまったら死ぬのでしょうか?」
この問いに対しては、大筋においてその理解で良いといえます。
しかし、厳密に言えば、死んで魂と霊体になってもそこに気(エネルギー)はあります。
肉体の気(エネルギー)と違うだけで、死んだ後も肉体がない状態の生が継続します。
ですので、完全に気がなくなるゼロの状態にはなりません。
肉体の気(エネルギー)は残っていませんが、魂と霊体の気(エネルギー)は死後も引き続き残っています。
その点から考えれば、死というのは幼虫が脱皮して成虫になる様な変化に近いかもしれません。
肉体の気は病気が進行すれば、どんどん少なくなっていきます。
気功治療家が施術で気を補充していっても間に合いません。
例えると、お風呂の底からお湯が抜けている一方で、上から気功治療家がお湯という気を入れ補充していっている様なものです。
死が近づくと、風呂の底の穴が大きくなり、吸い込まれる様にどんどんお湯が抜かれていきます。
そうなると、気功治療家が頑張って気を入れていっても、やってもやっても増えていかないという状態になります。
死ぬ前にはだいたいその様な感じで、生命力を回復させるのは難しくなります。
痛み・苦痛を一時的にとることは、だいたいにおいてできます。
しかし、死が間近になると病気を治すことはできません。
死は自然の摂理であり、何人も逃れることはできません。
人間だけではなく、どんな動植物も肉体が崩壊するプロセスを経験しないものはありません。
現代社会では死は忌むべきものとして、日常から遠ざけられていますが、死は決して怖いものではありません。
地球上に移り行く四季の変化や天候の変化がある様に、死もただの自然の流れや変化に過ぎないのです。